スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

「徐々に良くなればね」では良くならない

風邪をひいて寝込む、入院する、学校の試験などが続いて何日間も体を動かさなかったなどというようなことで体力の低下を感じる人は多いでしょう。

 

運動習慣がある人であればなおさら体の不調、筋力の低下に関しても敏感になります。こういった症状が体に出た際に、それにどう対応するかで2種類の人に分けることができます。

 

一つは、「なんとかしようとする人」です。インフルエンザなどで寝込んだ、手術を受けて病院のベッドで1週間過ごした、などということに対して身体ができるだけ早く動けるようになるための行動をします。筋力が低下しているのを感じたら、むしろあえて今までどおりの重量でやろうとする人というのもこのパターンです。

この時に焦って無理をしてまた怪我をしてしまうリスクがありますが、それでもやってしまうことがほとんどです。筋力低下した自分の状態がどうしても許せないのです。

苫米地英人的に言えば「コンフォートゾーンではない」ので「そこを抜けようと必死になる」ということでしょう。

 

もう一つは、「なんとかなることをひたすら待つ人」です。

体が重い!

体が硬い!

動かない!ちょっと動いただけですぐつかれる!

こういった症状に対して自分から改善しようと何かするのではなく、「今は体力が下がってるからできないのはしょうがない」と考え、「自然に体調が回復する」までひたすら待とうとします。もちろん体力の自然回復を待つこと、安静にすること、休養をとることというのは体力や筋力の回復には非常に重要です。

しかし、そこに完全に依存してしまい、「今は体力が下がっているのでできないのはしょうがない」という考え方にはまってしまうのはよくありません。

下がった体力は意図的に上げよう(元に戻そう)とすることが必要です。

 

この「ひたすら待つタイプ」の人が体力低下時によく話す言葉が「徐々に良くなればね」です。

少し体を動かしてみたけど、辛い→だから「少しずづやって徐々に良くなればね」。

ほんの5分間歩いただけで(以前はなんともなかったのに)すぐに息が上がる

→だから「今はしょうがない。徐々に良くなればね」。

 

こういった言い方してませんか?

意図的に「良くしよう」としないとダメです。