本日の記事タイトルは私が最近参加したセミナーで講師が話していた言葉です。このブログで書く記事の共通テーマとして
「トレーニングに方法論を求めないこと」
「求める前に定期的にトレーニングをしにジム来ること」
というものを表現を変えながらなんども書いていますが、またこのことを改めて実感しました。
フィットネス業界のセミナーとは本当に玉石混交で、個人的には8割くらいは「講師自身が生活費と稼ぐためのセミナー」であった中身がないものだと思っていますが、今回のものは良かったと思います。
「長年蓄積されたもの」を考えていくと、良いもの悪いもの色々あります。
良いものを挙げるとするならば「技術」でしょう、
スポーツ選手の技術や職人の技術、あるいは主婦の人たちの家事(料理・洗濯・掃除など)に関する様々な「知恵や感覚」というのも、その動作を何度も繰り返して身に着けた技術です。身体に染みついたものですからこういったものがすぐに忘れられてしまう、つまり、ちょっとやらなかったらすぐ鈍ってできなくなるということはありません。
悪いものとしての蓄積とは、簡単なところでは「肥満」です。
ホルモンバランスの影響や病気のせいで太りやすいという人を除いて、多くの人は「いきなり太る」ということはありません。
食べたものの影響で「なんかお腹が出てきた感じがする」ということはあっても、5kg、10kg、15kgという単位で体重が増えていくにはそれなりの時間がかかるはずです。
セミナー講師はこのことを「自堕落な生活を長年続けてきた努力の成果だ」と表現していました。まさに「技術」と同様に身体に染みついたものですから、「ダイエット食品を食べる」とか「簡単なエクササイズで楽に痩せられる」ということはありえないわけです。
ですが、多くの人が求めているものはまさにそんな希望を叶えてくれる何か、なのです。長年続けてきた「太るための努力」、「脂肪を蓄積させ続けた習慣」を一瞬でチャラにしてくれる「何か」を多くの人が求めています。
そういった願望に対してこれからも「あなたでも簡単に痩せられる!」という商品はどんどん出てくるでしょう。
なぜかというと売れるからです。本能的に「楽して痩せたい!」と思っている人がいる限り、その願望をかなえるような「夢を見させる商品」が出てくるのは当然のことでしょう。
「長年蓄積されたもの」が「ほんのわずかな時間」で解消できることはない
これを忘れないことです。
忘れてしまうから、みんな楽なものを求めるのです。
普段勉強をしない子供が、ちょろっと本を読んだだけで急に成績が上がることはあり得ません。
蓄積するなら「良いもの」を蓄積させましょう。
体力とか、筋肉、筋力、です。