スポーツジムで働くトレーナーblog

フィットネスクラブでパーソナルトレーニングをしているトレーナーです。トレーニング関連の話、フィットネス業界の話、健康関連の情報・ニュースなどについて書いています。

フィットネスクラブに来る人たちの表情

昨日の続きです。

根本的にその人が何を求めているのか ということは意外と(明確に?)顔や表情にでているということでした。

 

フィットネスクラブというところに来る人達の表情というのは、見慣れてくると結構よくわかります。

・純粋にトレーニング・運動をしに来ている人

・運動よりも友達とのコミュニティ、サークル活動の要素を強く求めている人

・若い女性スタッフと話したいから通ってくる人

の3つが主にみられる表情です。

 

くっきり分けられているのではなく、それぞれがグラデーションのように混ざり合ったような、そんな表情を持っているのがよくわかります。

 

スタジオプログラムに参加する人でも

鏡に映った自分を見たい

この先生のレッスンの最前列に出たい

友達と一緒に楽しみたい

などの表情に分かれます。

 

こういった人たちに対して、我々現場のスタッフはそれらの表情に見合った対応をする必要があります。それこそがまさに「ご利用されるお客様一人一人に合わせた接客」だと言えるでしょう。

分かりやすいのが「若い女性スタッフと話したい人」です。中高年男性、それも高齢者になりかけの年代の人に多く見られます。

こういった人たちは男性のスタッフが話しかけたり挨拶をしても「フン!なんだ男か!」という表情をしていますので、女性スタッフ以外話しかけるべきではないのです。その人が根本的に求めるモノ=若い女性との会話なわけですから男性スタッフは話しかけるどころか「こんにちは」という挨拶すらしない方が「その人にとっての正しい接客」となります。

 

スタジオの最前列で鏡に映る自分が見たい人表情の人は、その目的(最前列確保)のためにありとあらゆる手段を講じますので、スタジオレッスン参加者の列ができる前の「場所取り」や友達にお願いして「ここには2人で並んでます」の自分ルールを構築します。

こういった人たちの根本的に求めるモノ=スタジオの鏡の前ですから、直前のレッスン終了後に先生がスタジオの床をモップで拭いている時から「どうぞ中にお入りください!」とご案内するのが正しい接客です。

床が汚れていようが、熱気でスタジオ内が暑くなっていようが問題ありません。その人が求めているモノが手に入るわけですから文句は絶対に言いません。

 

ストレッチをするマットが敷かれたスペースを設けているクラブがほとんどですが、純粋に運動に来ている人にとっては「ストレッチスペース」ですが、友達とのコミュニティとして利用している人にとっては「みんなとのおしゃべりの場」です。最近ではあまり見なくなった印象がありますが、不良たちが「コンビニの前」をおしゃべりスペースにしていることとなんら変わりありません。

 

こういった、それぞれの「求めているモノ」を「ゲットするためのそれぞれの行動」に対してスタッフ側が注意をすると、それがクレームとなるのです。

「スタジオ参加のための場所取りはやめてください」と注意しても、「なんでだ!?他にもやってる人がいるじゃないか!」などというクレームになります。

 

女の子に話しかけてほしいおじさんがめちゃくちゃなフォームでトレーニングしていたとしても、男のスタッフがアドバイスのために声掛けすると「うるさい!これが俺のやり方だ!」とお叱りを受けるだけです。

 

表情から深層心理(根本的に求めているもの)を探り出し、それに合わせた対応をする。まさにマニュアル化されていない理想の接客ができます。コツをつかむと結構簡単にできます。

だって顔に出てるんだもん。